刹那の華

男性介護士が看護師になろうとして辛かったり楽しかった思い出を書こうと思う

自己紹介(介護士スタート)

介護の仕事をはじめる前にヘルパー2級の講習を行って覚えたことが全部だった。要領の悪い俺は掃除くらいしか記憶がなかった。


初出勤日は忘れもしない12月24日のクリスマスイブだった。


看護師長に職場案内をされた。

きっと俺がキョロキョロしすぎてて不安になったんだと思う。こいつわかってるのか?みたいなモンだと思う。

「ここがどういう場所かわかるかしら?」


失言なんて今まで何回したのかわからないけど、これほど今後の人生に関わる失言はこの時くらいだった。
「実は全然よくわかってないです」


後で知ったんだけど男嫌いだったんだよね師長。さらに言うと気に入らない人間は態度にはっきり出す人だったんだよね。その評価が覆ることはないと確信したのはそれから1年か2年たった頃かな。


「あなた働く場所がどういう所かわかってないのに働こうと思うの?信じられないわ」



自分が恥ずかしくて辞めるって普通の人ならいいそうな感じもする。郵便局では軽んじられてたからハァスイマセン程度の鈍感さだった。


この鈍感さとストレスに対する打たれ強さが根性(笑)という俺の唯一の武器だった。

けど、この社会不適合者みたいな武器がなければ俺は准看護学校に行くずっと手前で自分を見失ってただろう。


こうして職場のトップに嫌われ、仕事できないと陰で言われ目の前でハッキリ言われ女性に関わったことなかった俺が女の職場でサンドバック状態で


介護士のスタートラインを切る

自己紹介(介護の仕事につくまで)

僕は優しいってよく言われる。


しかし、優しいだけの人間は信用できないし頼りにならない人間だと思う。優しさの基準は曖昧だから。


中学校ではイジメられた事もある。人をいじめない優しい男になろうと思った。
それはいつの間にか戦わないといけない時に戦わないでいたい自分への言い訳になっていると気づいたのは20代も半ばだった。


最初は郵便配達の仕事で社会にでた。意味もわからず怒鳴られたりもした。立ち振る舞いがわからず立ち位置がわからずどうしたらいいのかもわからずオロオロした。
無責任、無気力、消極的、甘い考え、プライドがムダに高い・・・それが自分だと気づかなかった。


見下されたかもしれない。ムダに反発した事もあるが戦ったことはなかったと思う。
そんな状態を続けてたら、2年もたった頃お前根性あると言われた。


きっと呆れて言ったんだと思う。辛くあたられ見下されてるのに2年も続くんだねって意味だと思う。
俺はストレス解消が本当に上手だった。ゲームを5時間も6時間もしてただけなんだけど、鬱とか自己嫌悪とかそういうのとは無縁の存在だった。
(ああ、俺ストレス解消めっちゃ上手いから人からみたら根性にうつるのか)
と思った。俺の長所は根性って決まった瞬間だった。


20代も終わる頃に正社員になりたいと思った。この時初めて彼女ができていた。俺は彼女のために痩せて正社員の仕事につきたいと本気で思って死ぬ気で探した。
介護の仕事以外正社員は全滅だった。介護の仕事も3,4個断られてから一番給料の安かった職場から採用の電話がかかってきた。正社員になれると喜んで全身が震えて涙がでた。


介護士のスタートラインに深く考えずに立っていた